首崎

今から13年位前の話です。

三陸町の首崎というところに友達4人でドライブに行きました。

ドライブといっても狭い林道を30分ガタゴト走り
鳥居の前に車をおいて、降りてからはさらに細い道をハイキングです。

しばらく歩くと鬱そうとした森の中から抜け視界が開けました。
両側が断崖絶壁、一本の道が続き、そのはるか先に灯台が立っています。

「いい景色だねぇ!!」前を歩いていた友人が言いました。

その時、灯台のあたりに人影が見えました。

「あ、人がいるよ。」私はなんとなく口に出していました。

その時後ろにいた友人も
「ホントだ。」と言いました。

それから灯台まで行こうという事になり、
しばらく両側が崖になった道を歩き続けました。

灯台に着きました。すぐに先頭の友人は

「いい景色だねぇ」

と同じことを言ってます。

私も

「ホントだ。誰もいなくて良い気分だねぇ。」

と言いましたが、その後誰が言うでもなく

「あれ、誰かいなかったっけ?」

「…。」

みんな無言です。

そのまま灯台を一回りすると
灯台の裏にはお線香の束の燃えカスが落ちてました。

みんな言葉少なくそそくさと帰ったのは言うまでもありません。

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