紫の鏡


あなたがもし未成年であるのなら、二十歳になるまで「紫の鏡」という言葉を覚えていてはならない。

なぜなら、もし二十歳になった時に「紫の鏡」という言葉を覚えていると、この言葉に込められた呪力によってあなたは死んでしまうからだ。

昔、ある女の子がイタズラで大切にしていた手鏡を紫色の絵の具で塗りつぶしたことがある。

ところが、なぜかこの紫色の絵の具はどんなに洗っても落ちることがなかった。

自分の行為を悔やんだ少女はやがて病気がちになり、ついには衰弱して二十歳の若さで他界してしまう。

ムラサキノカガミ、ムラサキノカガミと呟きながら・・・

この時以来、「紫の鏡」は呪われた言葉となった。

二十歳になるまでにこの言葉を忘れないと、あなたも少女のように衰弱して死んでしまう。

だが、どうしても忘れる自信がないという人にも一つだけ助かる方法が残されているので安心して欲しい。

それは「白い水晶」という言葉を覚えていること。

二十歳になった時に「紫の鏡」という言葉を忘れないでいても、

「白い水晶」という言葉さえ覚えていれば白水晶の呪力が紫の鏡の呪力を打ち消すために助かると言われている。


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