犬鳴村伝説



「犬鳴トンネル近くに、法治が及ばない恐ろしい集落『犬鳴村』があり、

そこに立ち入ったものは生きては戻れない」という。

トンネルの前に「白のセダンは迂回してください」という看板が立てられている。

日本の行政記録や地図から完全に抹消されている。

村の入り口に「この先、日本国憲法は適用しません」という看板がある。

江戸時代以前より、激しい差別を受けてきたため、村人は外部との交流を一切拒み、自給自足の生活をしている。近親交配が続いているとされる場合も。

入り口から少し進んだところに広場があり、ボロボロのセダンが置いてある。またその先にある小屋には、骸が山積みにされている。

旧道の犬鳴トンネルには柵があり、乗り越えたところに紐と缶の仕掛けが施されていて、引っ掛かると大きな音が鳴り、斧を持った村人が駆けつける。

全てのメーカーの携帯電話が「圏外」となり使用不能となる。また近くのコンビニエンスストアにある公衆電話は警察に通じない。

若いカップルが面白半分で犬鳴村に入り、惨殺された。

現在の宮若市の西端部にあたる区域に、かつて犬鳴村が実在した。

鞍手郡に属したが、1889年4月1日に町村制度が施行されるにあたり、周辺の3村と合併して吉川村を発足させ、犬鳴村は吉川村の一集落となった。

その後市町村合併が進められ、1955年3月1日の合併で若宮町に含まれ、2006年2月11日の若宮町・宮田町の合併では「宮若市犬鳴」となり、現在も地名として残っている。

林業などを主産業としていたが、産業を取り巻く事情の変化などにより廃れた。

集落の中心地は犬鳴ダムの建設により、湖底に沈んだ。

元居住者は周囲の集落へ移転。犬鳴の地名には現在一人だけ住民票を持つという居住者がいる。


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