痛みの基準はハナゲ


日本や欧米各国の政府は、来年から、痛みの統一単位「ハナゲ」を
採用することに決めた。
ニュートン、ヘクトパスカルに続く新単位の登場で、医療機器や
薬品のメーカーは対応に追われている。

国際標準化機構(ISO)によれば、1ハナゲの定義は、
「長さ1cmの鼻毛を鉛直方向に1N(ニュートン)の力で引っ張り、
抜いた時に感じる痛み」。

大気汚染と鼻毛の成長速度の相関性について研究していた斎藤信(まこと)
・北海道大学教授が、2年前、鼻毛を鉛直方向に抜いた時の痛みに、
性別差や個人差がないことを偶然発見したことから研究が始まり、
この基準が採用となった。

これまで痛みについては、その程度を示す明確な数値がなかったため、
「子供を産んだときはすごく痛かったわ」
「痔の手術あとの抜糸は痛いなんてもんじゃなかった」
「ムチがいいか、ロウソクがいいかと言われれば、 私は迷わずムチを選ぶ」
といった論争が起こっていた。
「ハナゲ」の採用で、これらの無意味な論争にも決着がつくとみられる。
中・高校生の間では、番長選出制度の透明化への期待が高まっている。

斎藤教授によれば、
タンスの角に足の小指をぶつけたときの痛みは500ハナゲ、
麻酔なしで虫歯を抜いた時の痛みは2~3キロハナゲ、
分娩の痛みは2.5~3.2メガハナゲ程度
だという。(安産型骨盤の場合。)

なお、日本政府は、恥ずかしさの単位として、
見知らぬ人の前でお稲荷さんがポロッと露出してしまったときの恥ずかしさ、
「イナリ」を採用することも検討している。


千葉県内の大学研究室のホームページにジョークとして「研究結果」を載せたことから広まったとされる。

ジョークが広まるに連れて「『日本経済新聞』の(1998年)11月16日付朝刊に掲載された」といった具体的な「ニュースソース」が付加された。

外国通信社のニュースページを騙るサイトに、同内容の記事が1998年11月4日のワシントン発の外電で配信されたかのように掲載されたこともあった。

「ハナゲ」の提唱者としては2パターンがあり、それぞれ北海道大学医学部教授と室蘭市立医科大学教授(もしくは助教授)とされる具体的な人名が挙げられていたが、北海道大学によるとそのような名前の教授は在籍していないとのことである(1999年当時)。

なお「室蘭市立医科大学」という大学は実在しない。

このジョークには「元ネタ」がある。やゆよ記念財団という、ネタとしての嘘ニュースを執筆し公開しているwebサイトにおいて、1995年に発表された作品がそれである。

さらに同サイトを運営しているやゆよがこのネタを初めて発表したのは1990年代前半のパソコン通信、ニフティサーブのコメディフォーラムの「嘘情報」会議室にまでさかのぼる。

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