青色照明で犯罪が減る
2005年頃から日本において、青色防犯灯が防犯に対して有効との情報に基づき全国的に設置の動きが起こった。
2005年、日本のクイズ番組等で、イギリスのグラスゴー市において青色の街灯を設置したところ犯罪が減少したとする事例が紹介され、これを真に受けて奈良県警察が設置に取り組んだことに始まる。
ところが、グラスゴー市の事例で犯罪発生数が減少したという確かなデータはなく、実際には市内の Buchanan 通りにおいて景観改善のために街灯をオレンジ色から青色に変えたところ、
同地域にたむろしていた麻薬常習者が腕の静脈を視認できなくなり、仕方なく他の地域に移ったことから、麻薬常習者の検挙率に限って40%下がっただけであった。
先述のクイズ番組では、青色には人の副交感神経に作用して落ち着かせるという鎮静効果と心理的に人を冷静にさせる効果があるという、心理カウンセラーの解釈が紹介された。
青色光は(晴天時に限っては)見通しが良く、遠目が効くとともに、犯罪者が犯罪をあきらめる等の防犯効果が期待されたことがあった。
しかしながら防犯のメカニズムについては心理学的な因果が立証されているわけではなく、青色街灯の防犯効果については、
「これがメディアによって報道され、それを知った犯罪を試みようをする者がこの色の街灯が設置してある場所は防犯意識が高い地域であると理解し、このことによって結果的に犯罪発生率が低下しているだけでは」
と言う解釈も成り立つ。
しかし、科学的な実証効果は判明していないにも関わらず、いまだに自殺防止や事故防止などを目的に青色照明の設置を進めている自治体が存在すると報道されている。
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