「見つからないんだ」


少年が電車に轢かれて死亡した。

バラバラに轢断された遺体は、全てを集めるのも一苦労という酷い有様で、

結局片足だけがどうしても見つからず、ついに捜索も打ち切られる。それから暫く経ったある夜、

少年の友達が事故現場付近を歩いていると、死んだはずの少年が草むらにうずくまっているではないか。

驚いて声を掛けると、少年はゆっくりと振り向き言った。

「無いんだ…僕の足が見つからないんだ…」

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