しおき場は暗い道を歩いて20分ほど。
妙見菩薩と言う北極星を神格化された聖地との事で参拝したことあるが、聖地とはほど遠かった。
特に夕方になって暗くなると、妙見山全体が魔界に入ったような状態となる。
罪人の処刑場と言うのは人間の怨念が溜まりやすいと言われているが、ここもこうした場所の一つのように思われる。
聖地のあった場所と言うのは心霊スポットになりやすい。
光あれば影多しとの言葉は本当で、富士神仙界のある富士山の近くには。
自殺の名所の青木が原樹海と似ている。
大阪で最恐の心霊スポットと言われても過言ではない。
私心霊写真も写る確立が高いらしい。
誰かが言った。
「妙見山行こか?」
そこは関西でも屈指の心霊スポットとして有名である。
「行こ、行こ! おもろいやん!」
なんだかんだで、即座に話は決まった。
結局、車で4名『妙見山』に行くことになった。
国道173号線をこえ、「一庫ダム(ここも有名な心霊スポット)」を渡り、いざ妙見山を目指し車はひた進んだ。
山道を登りながら、
「この山上の『野間トンネル』が怖いねん、、、」
「前な、来たことがあるねん。夜やけどトンネルをくぐろうとしたら天気もいいのに急に風が吹くねん」
「そん時な、まわりの森がざわめくねん、、、」
「トンネルの入り口に女が立ってたような気がしてん、、、あれは気のせいやったんかな?」
そんな雑談をしながら、私達は目的地へ向かっていた。
うねった道を突き進み、とうとう頂上の野間トンネルに来た 。
ゆっくり速度を落としてトンネルに入る、、、
「エンジン止めよか?」
ブルン、、、とエンジンが止まる。
辺りはしーんとしてる。
「なんもないなぁ~」
エンジンをかけ。トンネルをくぐった。
トンネルを抜けたところに山茶屋がある。
そこの駐車場に車を止めた。
口々に言う
「何もなかったやん?」
「おる!うわ~気持ち悪~!!」
そこは更に頂上へめざす道であった。
その道を気持ち悪いと言う。
「そうかな?」
正直、私は何も感じなかった。
頂上というのは、大阪市内の夜景が遠くに見えて私的にはとても好きな場所だったから。
ただ、街灯もなく暗闇が覆っていることは多少、気味が悪かったことは確かだが。
自動販売機の缶コーヒーを飲みつつ、ゆったりしてる頃。
「『首切り場』行こか?」
これはすさまじく怖かった。
道なき道、けものみちをひたすら懐中電灯とジッポーライターの灯りだけを頼りに進んだ。
進む所が見えない。
周りは雑草が生い茂っていて、前を見ることも困難だった。
やがて、、、舗装もされていない階段みたいな道を突き進んだ。
「首がたくさん見える。」
「アカン、ここ来るんやなかった、、、ヤバイわ、めっちゃ怖い。」
しかし、そんなものは見えない。
ただうっそうとした木々が見えるだけ。
少し広場的な場所にたどり着いた。
「○○ちゃん(私の名前)見えないんか?」
はて?・・・よく目を凝らしてみる・・・
見える・・・
確かに見える!
見えるという感覚は正解ではない。
感じるのだ。
それは空間から複数が確かに私達を見ている!
それも見ているだけじゃない 、どう表現すればいいか?
『怨念』のような気配を感じる
それがジワジワと迫ってくる感じと言えばいいか。
恐怖としか言いようがなかった。
「ヤバイ!帰ろう」
「みんな落ちついてな!」
とてもじゃないが、落ちつける雰囲気じゃなかった。
帰りすがら何度もコケまくり、ヒザをすりむき。
皆、パニック状態。
命からがら?車に戻りました。
そして帰路に着いた。
「やっぱりあそこは行くべきじゃなかった」
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